AIでサイトを作ると、思った以上に早く形になります。トップページができる。色も整う。ボタンも動く。文章もそれらしく入る。ここまで来ると、「もう公開してもいいのでは」と感じるのは自然です。
ただ、事業用のサイトとして出すなら、最後に人の目で確認したい部分があります。AIが苦手というより、AIは「その会社の責任」までは判断できないからです。問い合わせが届くか、スマホで読めるか、情報が正しいか、あとから更新できるか。ここは、公開後の信頼に直結します。
この記事では、AIで作ったサイトを公開する前に整えておきたいことをまとめます。AIで作ったこと自体を責める話ではありません。むしろ、早く形にできたものを、安心して使える状態へ近づけるための仕上げです。コード面の見方はAI生成コードの記事でも詳しく書いています。
AIで作ったことは問題ではない
まず前提として、AIでサイトを作ること自体は問題ではありません。事業のたたき台を早く出す、アイデアを形にする、仮説検証用のLPを作る。こうした場面では、AIはとても役に立ちます。
気をつけたいのは、「形になった」と「公開して運用できる」が少し違うことです。AIは見た目を整えるのが得意ですが、会社ごとの事情、管理体制、法務的な表記、問い合わせ後の流れ、今後の更新頻度までは自動では読み取れません。
だから、公開前のチェックでは「AIっぽいかどうか」より、次の問いを見ます。
- ユーザーが迷わず読めるか
- 問い合わせや申し込みが最後まで届くか
- 書いてある情報は正しいか
- スマホで崩れていないか
- 公開後に誰が更新できるか
- 問題が起きたときに戻せるか
この視点で見ると、AIで作ったサイトも落ち着いて整えられます。
スマホ表示を実機で見る
AI生成サイトで最初に確認したいのは、スマホ表示です。PCのプレビューでは整っていても、スマホで見ると、見出しが大きすぎる、ボタンが押しにくい、カードが縦に長すぎる、画像が切れすぎる、といったことがあります。
特に見るべき場所は、トップの最初の画面、サービス説明、料金、事例、FAQ、問い合わせ導線です。長い見出しや固有名詞を入れたときに、文字がはみ出さないかも確認します。AIが作ったサンプル文では収まっていても、実際の日本語に差し替えると崩れることがあるからです。
スマホ確認では、画面幅を変えるだけでなく、実際の端末で触ることが大切です。指で押しやすいか、スクロールが引っかからないか、メニューが閉じるか、フォーム入力で画面が崩れないか。これは見た目より体験の確認です。
崩れ方が気になる場合は、AIで作ったサイトが崩れる理由の記事も参考になります。
フォームと送信後を確認する
問い合わせフォームがあるサイトでは、実際に送信テストをします。画面にフォームがあるだけでは不十分です。送信できるか、管理者に通知が届くか、自動返信が届くか、迷惑メールに入らないか、エラー時に分かりやすく案内されるかまで確認します。
AIが生成したフォームは、見た目だけできていて、送信処理が未実装のことがあります。あるいは、送信はできても入力チェックが弱い、確認画面から戻ると内容が消える、スパム対策がない、通知先がテスト用メールのまま、といったこともあります。
reCAPTCHAを入れている場合も注意が必要です。サイトキーだけ置かれていて、サーバー側の検証がないケースがあります。詳しくはreCAPTCHA v3の注意点にまとめています。
文章と情報の責任を持つ
AIは自然な文章を書けます。ただし、会社の事実を保証してくれるわけではありません。サービス内容、料金、所在地、営業時間、対応範囲、実績、代表プロフィール、利用規約やプライバシーポリシーなどは、人が確認する必要があります。
特に注意したいのは、AIがそれらしい表現で補ってしまうことです。存在しない実績、未確定の数字、対応していないサービス、過度な約束が入っていないかを見ます。小さな会社ほど、サイトの言葉はそのまま信頼につながります。
文章はきれいであることより、読み手が判断できることが大切です。「何を頼めるのか」「いくらくらいか」「誰が対応するのか」「どんな流れで進むのか」が見えると、問い合わせの不安が減ります。会社情報の整え方は会社概要ページの記事もあわせて読むと整理しやすいです。
AIの文章を使う場合は、最後に自社の言葉へ少し戻すのがおすすめです。言い切りが強すぎるところを直す、実態に合わない表現を消す、社内で普段使っている言葉に置き換える。それだけでも、サイトの温度がかなり変わります。
検索とAIに伝わる土台を整える
公開するなら、検索エンジンやAIにも情報が伝わるようにしておきたいところです。ページタイトル、description、見出し構造、内部リンク、OGP、構造化データを確認します。
AIで作ったサイトは、見出しが装飾目的で使われていたり、ページタイトルが全ページ同じだったり、descriptionが空のままだったりすることがあります。見た目には分かりませんが、検索やSNS共有では影響します。
最低限、次の項目は見ておくと安心です。
- 各ページに固有のタイトルが入っている
- descriptionがページ内容に合っている
- h1がページごとに1つあり、内容を表している
- サービス、料金、事例、会社概要へのリンクがつながっている
- OGP画像やSNS共有時の表示が不自然ではない
- 会社情報やFAQを構造化データで整理できている
記事やFAQを増やしていく予定があるなら、最初から増やしやすい構造にしておくと後が楽です。ノーコードやAI生成から本実装へ移す判断は、本実装に移行すべきタイミングの記事でも整理しています。
公開後に更新できる状態にする
公開前チェックの最後は、運用です。サイトは公開した日で終わりではありません。料金が変わる、事例が増える、採用情報を止める、バナーを差し替える。あとから必ず触ります。
そのときに、誰が、どこを、どう更新するのかが分からないと、また止まります。AIで作ったサイトほど、作った本人しか構造を把握していないことがあります。次の情報は、簡単でよいので残しておきましょう。
- 使ったAIツールや制作環境
- 公開先のサーバーやドメイン
- 更新するときに触るファイルや管理画面
- フォームやメールの設定場所
- バックアップや復旧の方法
- 今後直したい箇所
小さなメモでも、次に触る人の助けになります。もし社内で管理しきれないなら、となりのWeb担当のように、外部に継続的な相談先を置く方法もあります。
AIケアでは、AIで作ったものを公開前に確認し、必要なところだけ整えます。公開できる状態にするだけでなく、公開後に困らないように、更新や引き継ぎのことまで含めて見ます。
よくある質問
必ずだめということではありません。目的が小さく、問い合わせや個人情報を扱わないページなら、そのまま使える場合もあります。ただし、事業用サイトとして公開するなら、スマホ表示、フォーム、文章、SEO、運用まわりは一度確認しておくと安心です。
最初は、スマホ表示とフォーム送信から確認するのがおすすめです。ユーザーが実際に触る場所であり、問い合わせや信頼に直結しやすいからです。その次に文章、SEO、表示速度、管理方法を見ていきます。
できます。完成してから持ち込む必要はありません。作りかけのURL、画面キャプチャ、使ったAIツール、困っている箇所を共有いただければ、何を整えるべきかを一緒に整理します。
